2012年 CEOによる年頭のご挨拶
新しい2012年を迎えました。日本における地震や津波、原発事故、タイの洪水、中東におけるアラブの春、欧州信用不安などおそらく21世紀最悪の年といっていい2011年よりはましになるだろう、という予想はあまり抵抗なく受け入れられるでしょう。
2011年末と2012年初のデータを見る限り、米国経済は上向くと予想されます。しかし、高い失業率、落ち込んだ状態のままの住宅市場および高止まりする米国政府の借入水準などに鑑みますと、楽観は許されません。引き続き弱いドルも事態を改善しないようです。このような中、いいニュースとしてはアメリカ国民が貯蓄をするようになり、貯蓄率が対GDPで0%から3.5%に上昇したことです。これは大変重要な変化であり、“貯蓄しない社会”から“貯蓄する社会”への大転換です。TPPがついに現実のものとなりますが、実際に動き出せば、環太平洋地域とアメリカにとってあらゆる分野における経済の成長エンジンとなるでしょう。ちなみにブラジル貿易額は2011年過去最高を記録し、2012年はさらに伸びるでしょう。
さて世界経済へのこれ以上の悪影響を止めるためには、欧州信用不安に関して大胆な施策を早急に実行する必要があります。アイルランド、ポルトガル、ギリシャの債務問題は、イタリアやスペインのそれと比較した場合、大きな問題ではありません。スペインの2011年における財政赤字はGDPの8%を超え、イタリアの10年物国債利回りは7%を超えました。欧州地域における各国の国債利回りがこの水準に達すると収拾不能になり、デフォールトのリスクが一気に高まる傾向にあります。欧州経済は世界最大の経済ユニットであり、ここが揺らぐと、ユーロ崩壊の危機と、他のG20構成国の通貨をも危険にさらす可能性があります。
日本経済は最大級の経済圏(GDP世界3位)ですが、強すぎる円と、デフレ圧力が経済全体を下方に引っ張っています。東日本大震災による製造業への打撃は途方もないレベルでした。さらにタイの大洪水が追い打ちをかけ、両者あいまって世界経済のロジスティクス、特に製造業と運送業に大打撃を与えました。中国とインドというBRICSの2大経済大国は成長がスローダウンしつつある一方、VISTAメンバーのベトナムとインドネシアの経済成長は堅実です。問題は中国がハードランディングするのかソフトランディングでとどまるのかということでしょう。以上心配な点がいろいろあるのですが、もし世界のどこかで成長があるとしたら、それは多分アジアパシフィック地域であるということは大方の一致するところです。
政治に関しては、2012年は大きな潮流の変化が予想されます。アメリカ、ロシア(ここは不変か)、中国を含む世界の25カ国以上でリーダーシップが交代する可能性があります。これらの変化は世界経済に吉と出るか凶と出るかはわかりません。アラブの春に関しては、これまでの独裁主義から、民主主義に代りつつありますが、問題はそのスピードです。また、これらの国は民主主義への変化を醸成するためのインフラ整備や人材は十分なのでしょうか。それは今後、時間の経過とともに徐々に明らかになるでしょう。昨年(2011年)はチュニジア、エジプト、イエメンで次から次へと独裁者が追放されました。ベンアリ、ムバラク、アリ・アブヂュラ・サリ、、、。次は誰でしょうか。誰にもわかりません。昨年、リビアのカダフィと北朝鮮のキムジョンイルは死亡しました。最後に、オサマビンラディンが捕らえられ、殺害されたことは記憶にとどめておくべきでしょう。アメリカにとっては、10年超しで、しかも兆の単位の巨額のコスト(パキスタン政府への支払いという形をとった)がかかった世紀の大捕物となりました。
テクノロジーは引き続き今後も我々の生活に深く関与していくことでしょう。日進月歩のテクノロジーやアプリケーションが我々の生活を複雑にもしますが同時に快適にもしてくれます。テクノロジーの進化という意味では、数年にわたる闘病の末、昨年若くして亡くなり、IT史上偉大な伝説となったスティーブ・ジョブズに負うところ大でしょう。スティーブ・ジョブズに敬意を表して、彼の有名なスピーチを締めくくったStay Hungry、Stay Foolishを我々も見習いたいと思います。
ガートナーの予想では、2012年のテクノロジー関連の投資はより抑制されるとしている一方、ブルッキングス経済研究所は、今年製造業及びハイテク産業への投資は伸びると予想しています。またスマートフォン関連アプリケーションの伸びには目を見張るものがあり、引き続き業務効率化やさらに快適かつ便利な暮らしにつながるでしょう。タブレットの普及もより一層進み、かさばるラップトップPCに取って代わると予想されます。そして、世界人口の高齢化が進むにつれ、ヘルスケアや製薬業界はそれに歩調を合わせるように成長する見込みです。
これからもローラーコースターのような経済の浮き沈みは続きます。皆さん振り落とされないようにシートベルトをしっかりと締めて、2012年を乗り切りましょう。最後まで自分の直感、運命、人生を信じて頑張れば、もしかしたら、年末には素晴らしい出会いや成果が待っているかもしれません。この1年が皆様にとって最良のものとなることをお祈りしています。
最後になりましたが、インターソフトは新しい社長(柏木)を迎えて、今後以下の4つのドメインで事業を展開・発展させていく予定です。
- ITアウトソーシング
- ITソリューションサービス(マネーロンダリング関連ソリューション等)
- コンサルティングサービス(東京商工会議所公認の中小企業海外進出サポートサービス、IT関連M&Aアドバイザリーなど)
- 研修ビジネス(個人および法人向け、インドなどオフショア中心)







